アニメ「放課後ていぼう日誌」と芦北町実写風景

©小坂泰之(秋田書店)/海野高校ていぼう部

TVアニメ「放課後ていぼう日誌」
小坂泰之氏の原作「放課後ていぼう日誌」(「ヤングチャンピオン烈」(秋田書店))をアニメ化したもので、2020年から放送された人気アニメです。
※注意:個人所有の敷地内や学校への立ち入りや撮影はご遠慮ください。

【あらすじ】
都会から引っ越してきた高校1年生の鶴木陽渚が、ひょんなことから海釣りなどを楽しむ部活「ていぼう部」に入部することになり、同級生の帆高夏海や先輩の黒岩悠希・大野真と共に釣りの楽しさにハマっていく様子が描かれています。
【舞台モデルの紹介】
芦北町が作品舞台のモデルとなっているTVアニメ「放課後ていぼう日誌」には、芦北町
内の多くの場所や施設がモデルとなりアニメに登場しています。ここでは主な舞台をアニ
メシーンのカットとともに紹介します。

①芦北大橋【1話】

田舎に引っ越してきた主人公・鶴木陽渚が海沿いの道を歩くシーンに登場する「芦北大橋」。
町のシンボルの一つとして観光客や地元民に親しまれています。
海や夕日をバックに写真に収めるのがオススメ。夜になると外灯に照らされて、水面に映る姿も素敵です。

②芦北町漁協芦北支所【1話】

主人公・鶴木陽渚が町を散策途中に立寄り、水揚げされた魚を眺めていた「芦北町漁協芦北支所」。
様々な魚種が水揚げされ、町の主要産業である漁業の拠点となっています。
国の「未来に残したい漁業・漁村の歴史文化財産百選」に選ばれた、町のシンボル「うたせ船」の発着所でもあり、多くの観光客で賑わいます。
うたせ船に乗りながら、船上料理や釣りを楽しめる「観光うたせ船」も人気ですよ。

③堤防【1話】

主人公・鶴木陽渚が堤防の上でふらふらとしている人影を見かけ、熱中症かと思い慌てて駆け寄ったシーンに登場する堤防。
主人公・鶴木陽渚がアニメの中で初めて釣りをする場所です。
堤防の奥には赤い屋根が特徴的な大きな倉庫が見えます。

④うたせ船【1話】

作中に何度か登場する「うたせ船」。白いドレスでオシャレをして海上を滑るように優雅に進むことから、白いドレスの海の貴婦人とも呼ばれ、不知火海のシンボルになっています。
国の「未来に残したい漁業・漁村の歴史文化財産百選」にも選ばれ、長い間多くの観光客と地元民に親しまれています。
うたせ船で行われる漁は古くからおこなわれる伝統漁法で、帆に受ける風の力だけで網を引いて漁をするため環境にも優しく、主にアシアカエビやイシエビ、シャコなどが獲れます。自然任せの漁法のため、季節や天候、潮や風によって漁獲が左右され、非常に難しい漁と言われています。

⑤町の風景【1話】

佐敷城跡付近から一望できる町の風景。
奥には芦北大橋が、手前には肥薩おれんじ鉄道の線路や町の主要駅である「佐敷駅」が見えます。

⑥芦北高校【1話】

主人公・鶴木陽渚が海野高等学校に入学するシーンに登場する「芦北高校」。
地元にある唯一の高校で林業や農業、福祉を学ぶことができ、勉強はもちろん、空手道や相撲などの部活動も盛んです。
2021年には創立100周年を迎え、長い間地元民に愛されています。

⑦倉庫(部室)【1話】【2話】【3話】

作中を通して登場する、海野高等学校ていぼう部の「部室」。
実際は、漁師さん達が道具を保管している倉庫です。
海沿いの道は、所々アニメに出てきた風景が実際にあるので、のんびり歩きながら探してみるのも楽しいですよ。

⑧計石郵便局横の道【1話】

主人公・鶴木陽渚と友人の帆高夏海が朝、自転車で学校に登校するシーンに登場する「計石郵便局横の道」。
以前は、不知火海のシンボル「うたせ船」が多く停泊しており、現在でもエアコンや水洗トイレなどを完備した「うたせ船レディース船」が停泊しています。
登場人物になりきって海沿いをサイクリングするのもオススメです。

⑨白岩踏切【2話】

主人公・鶴木陽渚と友人の帆高夏海が海野高校に登校するシーンに登場する「白岩踏切」。
熊本県八代市から鹿児島県薩摩川内市をつなぐ肥薩おれんじ鉄道が通っており、約1時間に1本運行し地元民の足となっています。
車窓から見える景色は絶景で、くまモン列車や列車内で食事ができるおれんじ食堂は、観光客にも人気です。

⑩海岸沿いの道【2話】

授業の体力測定が終わり、疲れ果てた主人公・鶴木陽渚と友人の帆高夏海が自転車で部室に向かうまでに通る海沿いの道。
海と山が一望できる絶景ポイントで、運が良ければ真っ白な帆を張ったうたせ船を見ることができるかも。
毎年3月には、潮風を感じながら海沿いを走るマラソン大会も開催されています。

⑪恵比寿天【2話】

主人公・鶴木陽渚が大野先輩からキャスティングを教えてもらい練習をするシーンに登場する「恵比寿天」。
何度挑戦しても夏海に当ってしまうため、初心者である陽渚の失投を警戒して、夏海は「恵比寿天」に隠れて見守っています。
恵比寿天は漁業の神様とされ、実際に海沿いに行くと色んなところで見ることができますよ。

⑫鶴ヶ浜海水浴場【3話】

部員全員でマゴチを釣りに行ったシーンに登場する「鶴ヶ浜海水浴場」。
ニュージーランド生まれのアクテビティであるゾーブやローラーリュージュなどが楽しめる芦北海浜総合公園に隣接し、美しい白砂と穏やかな青い海が特徴の海水浴場です。浜辺の松林がサンシェードとなり家族連れにも人気で、毎年夏には、ビーチバレーの大会が開催されます。
山の上に見えるのは「あしきた青少年の家」。
ペーロン漕艇やカッター漕艇などのマリン活動や、コンパスゲームなどの野外活動を体験できる社会教育施設です。

⑬佐敷駅【第4話】

「放課後ていぼう日誌」第4話で登場する「佐敷駅」。アニメでは「三敷駅」として登場します。
肥薩おれんじ鉄道の駅で、熊本市内にある釣具センターへウエアと帽子を買いに行くためにここから電車に乗っています。
駅は、主に通勤・通学での利用が多く、駅前にはスーパーや飲食店などが並び賑わいます。
運が良ければくまモンのラッピング列車も見ることができますよ!

⑭不知火(デコポン)【第4話】

「放課後ていぼう日誌」第4話で、電車の中で部長がおやつに出した柑橘「不知火」。
町の特産品で、特徴的な形をしており糖度が高く果汁たっぷりです。
不知火の中でも厳しい基準をクリアしたものだけが「デコポン」と呼ばれ、果物の王様とも言われています。
ゼリーや缶詰などの加工品も人気で、お土産や贈答品としても喜ばれています。

⑮不知火海と夕日【第4話】【第5話】【第6話】

作中を通して登場する、「不知火海と夕日」。
年間を通して波が穏やかな不知火海に映る夕日は絶景!
天気のいい日には天草の島々を見渡すこともでき、運が良ければ町のシンボル「うたせ船」も見られるかも。
特に、おれんじ鉄道の車窓から見える夕景はおすすめですよ。

⑯干潟【第5話】

「放課後ていぼう日誌」第5話で、潮干狩りをした「干潟」。
アサリやハマグリが獲れ、シーズンになると家族連れなどで賑わいます。
サイズと獲りすぎには注意です!

⑰てんぐや【第6話】【第11話】

「放課後ていぼう日誌」第6話に登場する釣具店「てんぐや」。
アニメの中では「たこひげや」として登場しています。
品揃えも豊富で、地元民はもちろん町外からの多くの釣り客でにぎわいます。
現在は、放課後ていぼう日誌とコラボした釣りグッズなど販売もあり、アニメの聖地としても大人気です。

⑱計石公民館周辺【第6話】

「放課後ていぼう日誌」第6話で、主人公・鶴木陽渚たちが小アジ釣りをした後、帰宅する時に通った場所。
ここも、釣りスポットとして人気があります。

⑲テナガエビ【第8話】

「放課後ていぼう日誌」第8話に登場する、近所の川にある橋の下で釣った「テナガエビ」。
テナガエビ釣りは、梅雨時期に海に近い川で手軽にできると言われています。
テナガエビを素揚げして塩で味を付けた唐揚げはお酒のおつまみとしても人気で、町内の複数の飲食店で食べることができますよ。